冬にはセーターを愛用しますよね。
ただ、セーターを洗濯などをしてこんな経験や思いがありませんか?
お気に入りのセーターを縮めてしまった。
セーターを傷まないよう手洗いしたのに縮んだ。
買ったばかりのニットを縮ませてしまったらと思うと不安。
高かったセーターを縮ませそうで買ったのに着れない。
と色んな不安や失敗があるでしょう。
また、縮まないようにするには(縮んでしまったら)どうすればいいんだろう?と考えました。
今回は、以下の内容を紹介しています。
「どうして縮んでしまうのか?」
「縮まないようにする洗濯の仕方」
「もし縮んだときの解決策」
「干し方や保管するときの注意点」
縮んでしまう原因を知り、解決策を試してみて下さい。
セーターやニットが長い間、縮まずに着心地よく着られます。
それに、キレイな状態が続くので買ったときの状態を長く楽しめますよ!
この記事はこんな方にオススメです。
・セーターが縮んでしまって、元に戻したい方。
・縮まないで長くセーターなどを愛用したい方。
などの方は是非、最後まで見てみて参考にして下さい。
もくじ
1: お湯だけが原因なの?洗濯でセーターが縮む3つの原因
洗濯方法を紹介する前に、なぜセーターが縮むのか知ることで、よりミスが少なくなりますね。
①水分
セーターのほとんどの素材はウールで羊毛からできています。
羊毛は表面がキューティクルに覆われているのでフワフワな着心地になっているんです。
ですが、水分を含むと羊毛同士が絡み合い、「ギュウッ」と結び合うことで生地が硬く縮んでいきます。
雨の日など湿気が多いときに髪の毛がボサボサで絡んでしまうのと似てますね。
②摩擦
水分を含んだ生地は擦れることでフワフワ感が無くなり、硬くなって縮んでしまいます。
生地がギチギチに硬くになってしまうと再び、ふっくらとした生地にさせるのは難しいのです。
セーターを洗濯する時にはなるべく摩擦が起きないように、優しく押し洗いしましょう。
③温度
セーターのほとんどは平均体温の30℃~40℃で最適になるようにできています。
なので、熱を加えると繊維が逆立ちお互いに絡まり、急激に縮んでしまうのです。
逆に、「化学繊維」を使ったセーターの場合は、熱を加えると生地が伸びてヨレヨレになってしまいます。
温度は30℃程度で洗濯しましょう。
セーターを洗う時には、この3点に気を付けて扱いましょう。
2: お湯以外にも縮むことがないように、セーターを洗濯する前の2つの重要チェック
重要なこと言う前にいざ洗濯して縮んでしまったら遅いですよね。
なので、洗濯する前に見ておきたい重要なことを紹介します。
2-1. 【チェック①】洗濯表示をチェック
お持ちのニットやセーターがお家で洗えるものかどうかは、「洗濯表示」をチェックしてください。
洗濯表示を確認しないまま洗濯してしまうとセーターが縮む可能性がとても高いです。
では、どんな洗濯表示のマークが洗っても大丈夫なのか紹介しましょう。
・自宅で洗濯できるマーク
水洗いできるマークで洗濯機で洗濯できます。
真ん中の数字は生地が耐えられる水温です。
手洗いで洗濯ができるマークです。
もし洗濯機に「ドライモード」「手洗いモード」「おうちクリーニングモード」などの機能があれば、洗濯機で洗うことも可能です。
・自宅で洗濯しない方が良いマーク
お家での洗濯は控えましょう。
無理に自分で洗濯すると、かえって服が傷んでしまいます。
この場合はクリーニングに出してキレイにしてもらいましょう。
2-2. 【チェック②】色落ちチェック
お気に入りの赤いセーターを洗濯して、干すときに見たらショックを受けました。セーターが色落ちしてた…
とならないように、お家で洗濯できると分かったニットやセーターは、次に色落ちしないかチェックをしましょう。
洗剤を使って色が落ちないかを確認の仕方を紹介します。
必要なモノ
- おしゃれ着用中性洗剤
- 白いタオルや布
1:薄めた洗剤を目立たないところにつける 洗剤の適正量より少し濃い程度に薄めます。 もし色落ちしてしまっても大丈夫な箇所に洗剤をつけてください。
少し薄めた洗剤を、チェックしたいニット・セーターの目立たないところに少しつけましょう。
2:白い布で洗剤をつけた部分を叩く ニットやセーターに洗剤をつけたら、生地に洗剤が染み込むように5分ほど待ちます。 布に色が移ってしまったら、そのニットやセーターは色落ちするので注意が必要です。
5分ほど経ったら要らない白い布で軽く叩いてください。
これらのチェック方法で洗濯表示や色落ちしないかを確認してから正しい洗濯をして下さいね。
3: お湯はダメ!縮むことがないセーターの適切な洗濯方法
ニットやセーターをお家で洗濯するときは、洗濯機で洗うか、手洗いで洗うかですよね。
なので、ここからはセーターの正しい「手洗い」「洗濯機で洗うとき」について紹介します。
3-1. 手洗いで洗うとき
セーターをお家で洗うときは手洗いが理想的です。
セーターを愛用する冬は寒く、水がとてつもなく冷たいです。
ついつい暖かいお湯を使いたくなってしまいますよね。
しかし、お湯で洗うと、セーターが色落ちしたり丈が縮んでしまいます。
「お気に入りのセーターが着られなくなってしまった」という最悪な事態も起こりかねません。
正しい手洗いの方法を知ることで安心して洗濯できますね。
1:汚れた部分には前処理する
目立つ汚れがあれば、「おしゃれ着用洗剤」の原液を直接付けてください。
洗剤を付けたら、洗濯用ブラシの背の部分を使います。
ブラシの背の部分で軽くたたいたりして汚れを浮かしましょう。
2:洗う前の準備 セータ-を裏返してキレイに畳みましょう。 畳んだセーターが丁度1枚ピッタリ収まるサイズの洗濯ネットに入れてください。
3:洗濯する場の準備
洗濯に使う桶や洗面台のシンクを用意します。
そこにぬるま湯(30度程度)とおしゃれ着用洗剤などを入れ、よく混ぜておきましょう。
洗剤が入っているため、かき回すときに手が荒れてしまう可能性があります。 必ずゴム手袋などを着用してください。
4:衣類を入れて押し洗い
洗濯中にセーターを水中で擦ったり揉んだりすると、繊維が互いに絡み合って縮むことがあります。
洗う時は、ネットに入れた衣類を用意した洗濯桶に入れてやさしく「押し洗い」してください。
汚れが気になる場合は10分ほど浸け置きしましょう。
押し洗いの方法は、洗濯桶の衣類を沈めるように「押す→浮いてきた→押す」という動作を何度か繰り返します。
水温は「30℃以下」を守りましょう。
30℃を超えるお湯で洗うと、セーターが色落ちしたり、縮んだりすることがあるので、注意してください。
温度を確かめる時の「目安」について紹介します。 肘をつけて「水が温かい」もしくは「ぬるい」と感じる時は、水温が30℃を越えているでしょう。 手洗いに適した水温は、温かさも冷たさも感じない微妙な感覚がポイントです。
5:水ですすぎ洗剤分を落とす
洗剤を入れていないキレイな水に入れ替えよくすすいで、洗剤分を落としてください。
ある程度洗剤が落ちてきたら、またキレイな水に入れ替えて押し洗いの要領で洗います。
すすぎは3回ほど繰り返しましょう。
最後の押し洗いのタイミングで、柔軟剤を入れてもう一度押し洗いしてすすぎまで行います。
このときにお風呂の残り湯を使うのはNGです。 セーターやニットに雑菌がついてしまいます。 必ず綺麗な水を使ってください。
6:洗濯機で脱水
セーターをネットに入れたまま洗濯機へ入れます。
洗濯機の設定の中で、「1番弱い設定」もしくは「弱脱水」で脱水を行います。
脱水時間は、30秒以下に抑えることがポイントです。
3-2. 洗濯機で洗うとき
手洗いで洗濯すると衣類を傷ませずにキレイに洗えます。
ですが、手洗いでは時間も手間もかかるでしょう。
時間も手間もかけたくないとき、洗濯機で洗うと楽だし時間がかかりません。
洗濯方法は以下のようになります。
「汚れた部分の前処理」「洗う前の準備」は手洗いの場合とあまり変わりません。
洗う前の準備ができたら、洗濯機に入れます。
洗うときに、「おしゃれ着モード」や「手洗いモード」があるならそのモードで洗濯しましょう。
手洗いモードなどが無ければ、できるだけ他の衣類を入れないようにして洗濯して下さい。
洗いたいセーター以外にも他の衣類を入れて洗濯すると摩擦で縮んだりして傷むので注意しましょう。
洗い終われば、脱水も手洗いのときと同じようにして下さい。
ただ、洗濯機は水中で衣類を激しくぶつけ合ったり、擦ったりして汚れを落とそうとします。
繊細なニットやセーターには刺激が強いです。
手洗いよりも縮みやすいので、注意が必要でしょう。
セーターを洗うときに縮みと同じくらい注意して欲しいのが毛玉です
洗濯に気を付けないと毛玉だらけになってしまうなんてこともあります。
セーターやニットの毛玉の対策や毛玉ができやすい衣類の洗濯方法は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
毛玉が気になる方は見てみて下さい。
どうしても傷めたくないセーターやニットはお家で洗濯せずにクリーニングに出すこともオススメですよ。
4: お湯を使わずに洗濯した後、セーターの縮まない干し方
ですが色落ちや、裾だけが伸びたりする別の被害があります。
干すときも大事なポイントがあります。
この干し方をすれば、色落ちや黄ばみ、服の袖や裾だけが伸びるなんてことを防げます。
セーターの干し方が最後の難関です。
着た時にキレイな見た目かどうかは、干し方で大きく変わります。
干すときの2つのポイントがあるので参考にして下さい。
4-1. 日陰で干そう
セーターは長時間日光に干すと色落ちしてしまう場合があります。
また、白いセーターの場合、黄ばんで変色してしまう危険性も覚えておいて下さい。
できるだけ日陰で干し、長時間日光に干さないようにしましょう。
どうしても日向で干したいときは、裏返しにして干すと色落ちなどを防いでくれます。
どうして裏返しにするとそんな効果があるのかはこちらの記事が参考になるでしょう。
服を裏返しにして洗うことのメリットが分かる記事なので、見てみて下さい。
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4-2. 平干しで干そう
干す時には、普通にハンガーで吊るして干しません。
水を吸ったセーターは重いので、肩の部分に重さがかかってしまうのです。
普通に干すと以下の危険性があります。
・肩にハンガーの跡が付いて目立つ。
・袖や裾が伸びてしまい型崩れする。
などの危険性があるのです。
セーターは、なるべく寝かせるようにして通気性の良い場所に干しましょう。
セーターやニットを干すときには、「平干しネット」を使用するのがベストです。
100均やホームセンターなどでも販売しているので、ひとつ持っておくと便利になりますよ。
平干しネットを持っていないという方は竿とハンガー1つを使って干します。
物干し竿に、セーターは頭を通す部分を左、すそ部分を右にして中央を竿に垂れかけましょう。
垂らしたセーターの頭側にハンガー1つをかけてそこに腕を掛けます。
イメージするならば物干し竿に対し「セーターが寝た状態でバンザイをしている感じ」です。
絵で表すとこんなイメージです。
セーターが風で飛ぶのが心配であればお腹な部分に洗濯バサミで挟みましょう。
雑に干すと、形が崩れた状態で乾くので必ず形を整えて干すことが大事ですね。
5: 洗濯し終わったセーターの保管の仕方で、縮むこと以外にも被害がある!?
それよりも気を付けなければいけないことがあります。
セーターの縮む原因のほとんどは洗濯で起こります。
セーターの保管には、以下のことに気を付けていれば縮むことはありません。
・湿気による「水分」 ・40℃を超えるような、熱がこもりそうな場所「温度」
冬のシーズンに安心して着用するためには、それまでの保管にも気をつけたいポイントがあります。
それは「変色」と「虫食い」を防ぐことです。
こんな経験はありませんか?
・冬のシーズンが来て、押し入れにしまっていたニットを取り出そうとしたら、去年は無かったのに虫食いができてた。
・クローゼットに掛けてたセーターを取り出そうとしたら変色してた。
と正しい保管方法をしないと、いつの間にか被害に合ってしまいます。
それぞれの対策を紹介しているので参考にしてください。
5-1. 変色対策
汗が残ったまま保管をしていたりするとシミや虫食い、変色するのは当たり前ですよね。
洗ったとしても日光や蛍光灯などの紫外線に長時間当たった状態が続くと、衣類は変色してしまいます。
保管前には必ず洗濯をして汗などの汚れを落としましょう。
そして、以上の2点の対策をすれば「変色」から守れます。
・紫外線に長時間当たらないように干す。
・蛍光灯の光が長時間当たらないような環境で保管をする。
5-2. 虫食い対策
食べカスやシミが残ったところに虫が寄ってくることで虫食いが発生します。
しっかり洗濯し汚れを取り除くことで、虫を寄せ付けないことが重要です。
洗濯したセーターなどをクローゼットや押し入れなどに収納ケースを使用して保管しますよね。
収納するときに、圧縮袋を使うのもオススメですよ。
密封して空気が入らないようにでき、そのため虫も入ってこられなくなります。
クローゼットなど収納ケースにも洋服をたくさん収納できるのでオススメです。
ですが、圧縮袋から取り出したら服がシワシワになってしまいます。
スチームアイロンでアイロン掛けして、シワをしっかり取りましょう。
ニットやセーターはもともと熱に弱い生地が多いです。
アイロンをかけるときには注意点があります。
アイロンを少し浮かせてからスチームを出してかけるようにしましょう。
アイロンを使う際には浮かせるので火傷にも十分注意して下さいね。
以上が保管するときの対策方法です。
また、セーターを保管するとき、ハンガーに掛けてクローゼットにしまうと生地が伸びる原因になります。
セーターやニットを押し入れなどに保管するときには、セーターやニットなどは畳んだ状態で保管してください。
6: お湯での洗濯などで、もしセーターが縮んでしまったときの2つの対策法
けど、もう縮んでしまったセーターはどうしたらいいの?引っ張るの?
復活させる方法は主に2つあります。
6-1. アイロンの蒸気をかける
アイロンの熱い蒸気をかけることで、セーターの形を整えられます。
前章の圧縮袋の紹介にもありましたが、アイロンをセーターから少しだけ浮かして、蒸気をかけましょう。
その後、ゆっくりと優しく手でセーターを伸ばしてください。
手でセーターを伸ばすとき、スチームでセーターが熱くなっていますので火傷に気をつけて下さいね。
セーターが元に戻るまで、蒸気を当てて伸ばす動作を繰り返してください。
セーター全体が縮んでいなくても、袖やエリの部分が波打っていたりします。
アイロンの蒸気を当てるだけで真っ直ぐになりますよ。
ココがポイント
なかなか伸びにくいセーターは、アイロンの蒸気を当てる前に、セーターに霧吹きをしてみましょう。 もしスチームの出ないアイロンしかない場合は、霧吹きでセーターを湿らせてから、布を被せてアイロンを当てる方法でも大丈夫ですよ!
6-2. 髪用のリンスやトリートメントを入れた水につける
意外にも思う方もいるかもしれませんが、髪をキューティクルにするリンスやトリートメントで縮んだセーターが元に戻せるのです。
セーターに使われている素材のウール(羊毛)はキューティクル成分が表面に含まれております。
そして、髪の毛にもキューティクル成分が含まれているのです。
髪の毛がボサボサに絡むのと同じように、毛糸も絡まり合っている原因も同じように起こるのでしょう。
髪の毛用のリンスなどで生地をサラサラにすることで、繊維と繊維の絡まりを無くせます。
下記の方法で縮みが戻るので参考にしてください。
step 水では溶けにくい場合は、お湯で溶かした後に触れても熱くも冷たくもない程度に冷ましましょう。 入れる「トリートメント」か「リンス」の量は水2リットルにつき、大さじ1杯程度です。 ↓ step 全体的に、よく染み渡るように浸してください。 ↓ step リンスを混ぜた水から出す時に、まだ縮んでいる場合があります。 セーターを両手で挟んで軽く叩いてリンスを馴染ませて伸ばしましょう。 ↓ 完了!!
1リンスなどを、30度以下のぬるま湯または水に溶かす。
2用意出来たらセーターを1分程度つけ置き。
3リンスを混ぜた水から出したら、普通に洗濯したときと同じように水を切って干す。
力を入れすぎると型崩れするので注意して下さいね。
7: お湯を使わない洗濯で縮むことなくキレイで着心地の良いセーターに!
今回は、セーターなどの正しい洗濯方法や縮んでしまったときの対策法などを紹介しました。
あなたのセーターや家族のニットを知らないままいつも通り洗濯していると、セーターが縮んだままの状態で着ることになり、生地をより傷ませてしまいます。
しっかり対策すれば長く着られるのにもったいないです。
それに、お気に入りのセーターなどが着られなくなったらショックですよね。
お気に入りのニット、高価なセーターなど絶対に傷ませたくないものは、クリーニング屋さんにお願いしてもいいかもしれませんね!
難しい場合は、紹介した対策法で洗濯しましょう。
ココがポイント
セーターやニットを縮まず、着心地良く長く着れますよ!
キレイで着心地の良いセーターで、暖かく過ごして下さいね。
まとめ
- お湯で洗うと縮んでしまう。「水分」「摩擦」「温度」に注意が必要。
- 正しい洗濯方法でキレイに汚れを落とし縮むことなく長持ちしよう。
- 干すとき、保管するにも縮まない対策をしよう。
- もし縮んでしまっても元に戻せる方法があるので大丈夫!