結構いい包丁だったのに。 これはもう包丁を買い替えた方がいいんですかね?
独り言かと思っちゃて。 包丁は切れ味が悪くなっても、買い替える必要はないわ。
素人の人でも、包丁をうまく研ぐ方法はあるわ。 今回は誰でも挫折せずに包丁を研ぐ方法を紹介してみせるわ。
今回は砥石を使用した包丁研ぎについて説明していきます。
この記事は次のような方におすすめの記事です。
・素人でもうまく包丁研ぎがしたい
・包丁を切れ味のいい状態のまま保ちたい
・砥石を使用した包丁の研ぎ方を知りたい
包丁研ぎは技術が必要だと思われがちですが、ある程度やり方を覚えるだけで簡単にできます。
包丁を買ったばかりの包丁の切れ味に復活させてみたい方は、ぜひ記事を見てください。
包丁をうまく研げない人必見、砥石を使用した研ぎ方
今回は一般家庭で使われている”三徳包丁”(両刃包丁)の研ぎ方を紹介します。
野菜、肉、魚が1つの包丁で切れることから”三徳”と言われてきて、”三徳包丁”という名前がついたそうです。 (ドヤッ!)
早速包丁の砥石について紹介していきましょうか!
では、包丁を研ぐ際に必要な砥石について紹介していきます。
包丁を研ぐ砥石について
包丁を研ぐ際に使う砥石は粒度(表面のザラツキ度)によって3種類に分けられています。
砥石の粒度は「#100」、「#1200」と表され、数字が高くなるにつれて砥石の粒度が細かくなっていきます。
荒砥石
荒砥石は粒度が低く、表面が荒い砥石です。
粒度は#120~#600のものが荒砥石となっています。
荒砥石は包丁の刃が欠けた際に使用する砥石なので、今回は使用しません。
中砥石
中砥石は名前の通り、粒度が中間の砥石です。
粒度は#800~#2000のものが中砥石となっています。
中砥石は包丁の切れ味が悪くなった際に、使用するのがおすすめの砥石です。
一般の家庭で使用する包丁であれば中砥石で十分の切れ味が出せます。
今回使用する砥石は中砥石です。
中砥石はネットやホームセンターなどで2,000円程で購入できます。
仕上げ砥石
仕上げ砥石は粒度が高く、表面が粒が細かい砥石です。
粒度は#3000~のものが仕上げ砥石となっています。
仕上げ砥石はより鋭い切れ味が欲しい際に使用する砥石です。
板前などのプロの料理人が使用したりします。
今回仕上げ砥石は使用しません。
包丁の研ぎ方
今回は中砥石を使用した、誰にでもできる包丁の研ぎ方を紹介していきます。
包丁を研ぐ際に必要な道具
・中砥石
・中砥石が入るくらいの容器
・濡れタオル
・新聞紙
包丁を研ぐ手順
1,容器に水を入れ、中砥石を容器の水に浸ける
砥石には中にスポンジのように穴があるため、水を吸収します。
水に浸けておく時間は5分~10分程度です。
砥石を買った際に説明書がついている場合、説明書に書いてある水を浸ける時間に従いましょう。
また、容器は中砥石全体が水に浸る程度の容器を使用してください。
2,濡れタオルの上に中砥石を設置する
濡れタオルの上に置くことで、包丁を研いでいる時に中砥石がずれることが無くなります。
3,包丁を研ぐ際の握り方の確認をする
包丁を研ぐときは、中指、薬指、小指で取っても部分をもち、人差し指を包丁の上側、親指を下の顎の所にあてます。
研ぐ際に親指が刃先に触れないように気をください。
4,研ぐ角度の確認をする
砥石の縦に対して、包丁は45度の角度で包丁を研いでいきます。
5,刃を中砥石につける角度の確認をする
刃をつける角度は、包丁と砥石の間に10円玉が2枚入る程度(約15度)の角度で包丁の研ぐ反対側の部分を浮かせます。
6,刃を自分側に向けて下の顎の部分から研ぐ
刃を自分に向けて、研ぎたい刃の部分に人差し指と中指の2本をのせて研いでいきます。
始めは包丁の下の部分から研いでいきましょう。
ポイント 包丁を押して研ぐときは力を入れて、包丁を引いて研ぐときは力を入れないでことでうまく包丁を研ぐことができます。
カーブ部分の研ぎ方
包丁のカーブしている部分は縦に沿って研いでしまうと、カーブがまっすぐになって、形が悪くなってしまいます。
なので、カーブしている部分は「しの字」を書くように研いでください。
切っ先(先端部分)の研ぎ方
切っ先は2本指で抑えても、研げないことがあります。
切っ先を研ぐ際は持ち手の部分を少し高めに持って、刃先が砥石にくっつくように研いでください。
メモ 砥石の表面が乾いてきたら水を加えて研いでください。
研いだ際に発生する「研ぎカス」は水で流さないでください!
包丁を研いでいるうちに、砥石の削れたカスと水が混ざって「研ぎカス」というのができます。
研ぎカスは水で洗い流さないでください。
研ぎカスがあることで摩擦を発生させ、包丁を研ぐことができます。
7,刃に「バリ」ができているか確認をする包丁がちゃんと研げたかを「バリ」という物を触って確認します。
ちゃんと研げた場合、研いだ刃の反対側の部分に上記の絵のような返しができています。
バリの確認方法は、指で刃を軽く触れてひっかかりを確認してください。
刃全体にバリができていることを確認できたら、次は反対側を研いでいきましょう。
注意ポイント バリを確認する際は、指を切らないように慎重に刃の部分を触ってください。
8,包丁を裏返して、裏側の刃を研ぐ
包丁を握る際は、さっきとは逆の手で握ります。
最初は研ぎにくいと思いますが、慣れてくるとあまり気になりません。
表の刃と同じく刃全体にバリができるように包丁を研いでいきます。
9,裏側の刃のバリを落とす
中砥石で3回程包丁を研ぐことで裏側の刃のバリを落とすことができます。
10,細かいバリを新聞紙で落とす
中砥石でも落とせない細かいバリがまだ残っているので、新聞紙を使って落としていきましょう。
包丁の刃を新聞紙につけ包丁を横にスライドしていきます。
両面の刃を5回ずつ包丁を横にスライドしたら細かいバリが落ちます。
11,包丁の切れ味を確認する
コピー用紙などの紙で切れ味を確かめていきます。
包丁の刃の全箇所で紙をスムーズに切れることができればOKです。
包丁の切れ味が悪くなったら、中砥石を使って包丁の切れ味を良くすればいいんですね。
だけど、中砥石で包丁を研ぎ続けていると、中砥石の面がボコボコになって包丁を研げなくなったりするの。
じゃあ、また中砥石を購入しないといけないんですか?
中砥石は「面直し」という方法で中砥石の面を平たくすることができるわ。
中砥石をまた買わなくてもいいんですね。
次は、中砥石のメンテナンスについて紹介していきます。
中砥石のメンテナンスについて
包丁を研いだ後は、中砥石のメンテナンスを行う必要があります。
包丁を研いだ後の中砥石は面の部分が削れてボコボコになっているので、「面直し」という方法で面を整えていきます。
面直しをしなければ、次に包丁を研ぐ際に、包丁がちゃんと研げなくなることがあります。
中砥石の面直しを行う理想のペースは、包丁を研いだ後に毎回するのが1番いいです。
しかし、毎回面直しするのが面倒な人は3回に1回でもかまいません。
面直しに使用する道具
・油性ペン(ネームペンやマッキーなど)
・面直し用の砥石
・濡れタオル
メモ 面直し用の砥石はネットやホームセンターなどで2000円代で購入できます。 中砥石を購入する際に、面直し用の砥石も購入するのをオススメします。
面直しの手順
1,油性ペンで中砥石の面に線を引く
ペンで線を引くことで、面のへこんでいる箇所を目で確認することができます。
2,濡れタオルを敷いて中砥石を置く
面直し中に中砥石がずれないように、濡れタオルを下に敷いておきます。
3,面直し用の砥石で、中砥石の面を削っていく
油性ペンの線が消えるまで、中砥石の面を削っていきます。
途中で中砥石の面に水を流しながら削ってください。
4,面を平たく削れているか確認をする
油性ペンの線が消えても、面全体が平たく削れていないと面直しできたとは言えません。
面が斜めに削れていた場合、面が平たくなるまで中砥石を削ってください。
5,中砥石を洗い流し3日ほど乾かす
中砥石が全体的に平たく削れているのを確認したら、削りカスを水で洗い流します。
あとは、3日ほど日が当たらない場所に中砥石を置いて乾かしてください。
3日ほど中砥石を乾かしたら面直しは終了です。
目には目を、歯には歯を、砥石には砥石を。 そういうことですよね!
ちょっと、そういうのいいんで。
皆さん、包丁で砥石を研いだ後は”面直し”を忘れずにやってくださいね。
包丁をうまく研ぐことができないから”できる”へ
皆さん、砥石を使用した包丁の研ぎ方を紹介してきましたがどうでしたか?
包丁を研ぐ際は下記のポイントを意識してみてください。
・包丁は3つの部分を指で握って研ぐ
・砥石に対しての包丁の角度、中砥石につける角度を確認する
・研ぎカスは水で流さない
・刃全体に「バリ」ができているか
上記のポイントを意識することで、包丁をうまく研ぐことができます。
中砥石は「面直し」をする必要がありましたよね。
中砥石の面直しは包丁を研ぐ上で欠かせないメンテナンスですので、忘れずにやってくださいね。
包丁は買い替えずに、記事に書いてある研ぎ方で研いでみようと思います。