洗い物って、家で食事をするとなると必ずセットでしなければいけない家事と言えますよね。 苦手または嫌いって思う人多いのではないでしょうか?
中には、洗い物をすると体調を崩してしまう人や湿疹が出来てしまうという問題で悩んでいる人も多いようです。
洗い物は家事する上で、なかなか避けては通れないものですよね。
毎日しなければならないような家事で、問題を抱えていると本当に苦痛に感じてしまうでしょう。
そこで、この記事では洗い物中に、くしゃみや手のかゆみが起こってしまう現象を少しでも軽減できるように解説していきます。
・洗い物の際に起こる体調不良や症状の原因について ・洗い物で起こる体調不良や症状の対策方法 ・安全に使える洗い物グッズの紹介
主に上記の3点について紹介していきます。
是非、最後まで読んで参考にしてもらえると嬉しいです。
もくじ
洗い物中に起こる体調不良はアレルギーが原因だった?
この症状に注意 ・手がかゆくなった ・くしゃみが出る ・体に湿疹が出た ・涙が出る
洗い物中に上記のようなことに悩まされたことはありませんか?
実はこれ、「アレルギー」が原因の可能性が高いのです!
アレルギーとは?
普段、生活をしている環境の中には、アレルギーを引き起こす可能性のある抗原が身の回りに存在しています。
抗原を「体の外から入ってきた異物」とみなし、体内の免疫機能が排除しようと働きます。
免疫機能が起こす反応は、普通は体にとって良い働きといえるのです。
しかし、稀に免疫反応が人の体にとって有害なものとして起こってしまいます。
この有害な反応が「アレルギー反応」です。
身近にある抗原 ・食物 ・ハウスダスト ・花粉
アレルギーの抗原となるものは、身の回りに当たり前のようにあるものです。
様々な物が抗原になる可能性があります。
私の知り合いで「日光アレルギー」の人が居ました。 「アレルギーになるまでは、外に出ても何もなかったのに、夏に外出した日にかゆみや呼吸が苦しくなったからびっくりした。」と聞きました。 日光のように、人間にとって身近なものでアレルギーが起こるということに驚いた記憶があります。 いつどこで何が抗原になるか分からないので怖いですよね。
ところで、アレルギーと言っても、そのタイプはいくつか分かれていることは知っていますか?
・花粉症 ・気管支喘息 ・アトピー性皮膚炎 ・アレルギー性鼻炎 ・アレルギー性結膜炎 ・蕁麻疹 ・アナフィラキシー ・食物アレルギー
上記のアレルギーは、全て即時性のものです。
即時性のものの他にも、臓器移植後に起こる拒絶反応やツベルクリン反応のように遅延して起こるタイプのアレルギー反応もあります。
治療が必要な人も居れば、食事制限や投薬により共存している人も居て、程度も人により様々です。
原因についても詳しく分かっていないものが多く、元々のアレルギー体質や遺伝、生活環境や体質の変化が原因ではないかと言われています。
洗い物中に起こるアレルギーとは?
洗い物をしていて、次のようなことで困ったことはありませんか?
・洗い物をしていると鼻水やくしゃみが出てくる ・手や皮膚にかゆみを覚える ・気持ち悪くなってくる
洗い物中に起こる問題は、それぞれいくつかの原因が考えられます。
ここからは、どうして洗い物中に嫌な症状が出てしまうのかについて紹介していきますね。
当てはまるものがないかどうか1つずつチェックしてみてください。
1 シンク周りのカビに対するアレルギー反応
最初に考えられるのは、洗い物で使っているシンク周辺のカビの胞子によるアレルギー反応が起こっている可能性です。
カビの胞子は空気中に舞い上がり、気づかない内に吸い込んでしまうと、くしゃみが出てしまうことがあります。
更に、悪化すると喘息のようなアレルギーに繋がってしまう危険性も十分あり得えます。
家庭に発生するカビは30種類前後と言われています。
特によく見かけるのは、「黒カビ」「赤カビ」「青カビ」の3種類です。
黒カビ | 家中どこでも発生する可能性があるカビの1種。
空気中にも漂っていて、結露や空気の流れが悪いところに発生しやすい。 正式名称は「クラドスポリウム」。主にアレルギーの原因になる。 |
青カビ | パンやお餅に生えているのを見かけたことがある人も多いはずのカビ。
青カビ自体に有毒性はないが、赤カビや黒カビのような有毒なカビを誘発することもあるから放置はしてはいけない。 |
赤カビ | 水気の多い場所に発生しやすいピンク色のカビは「ロドトルラ」という名前の酵母菌の1つ。
有毒性はないが、黒カビを発生させてしまうのですぐに掃除をしましょう。 野菜に発生する赤カビは、「マイコトシン」という人体に有毒なものになるので、赤カビの生えた食品はすぐに捨ててください。 |
洗い物の際に、食器や調理器具についた汚れが飛び散ってしまうことがカビの原因になってしまいます。
水気のある場所であるということと、食べものの残りかすや洗剤が餌になり、カビが発生しやすい条件が揃っている場所です。
まな板、スポンジや三角コーナーに関しても一見汚れていないように見えてもカビの胞子が付着している危険性があります。
見落としがちなところは、「蛇口」です! いつも水を出しているところなので、蛇口にカビが発生していると、その水を口にしてしまっているということになります。 是非、蛇口は優先的に綺麗にしておきたい場所です。
2 水道水のアレルギー反応
毎日当たり前のように使っている水道水でもアレルギー反応が起こることもあります。
水道水には、消毒や殺菌の為に「塩素」が含まれています。
この塩素が、いわゆる「カルキ」です。
塩素には、タンパク質を破壊してしまう性質があります。
しかし、水道水は定められた水質基準を満たし、含まれている残留塩素は基本的には人体に影響がない程度の少量であると言われています。
その為、ほとんどの場合は安全に使うことができます。
その中でも、塩素の人体に与える悪影響がアレルギー反応として現れるときがあるのです。
残留塩素で起こるアレルギー反応は大きく2つ考えられます。
・皮膚炎 ・喘息のような呼吸器疾患
残留塩素が皮膚のタンパク質を破壊してしまうと、保湿力が低下してしまい炎症のような皮膚にトラブルが起こってしまいます。
皮膚の保護機能が低下してしまうことで、アトピー性皮膚炎を誘発してしまう可能性も少なくはありません。
その他にも、呼吸器の粘膜を傷つけることもある為、喘息や呼吸器疾患を引き起こす可能性もあります。
まさかアレルギー反応の原因が水だと気づかない人も多くいるようです。 毎日、家事で使うものが原因だなんて、普通は考え付きませんよね。
3 台所用洗剤の界面活性剤アレルギー
洗浄力を高める為に、台所用洗剤には「界面活性剤」が含まれている場合が多いです。
台所用洗剤に含まれる界面活性剤によってアレルギー反応が起こる人もいます。
界面活性剤のアレルギー反応の多くは、手のかぶれや湿疹が現れ、実際に悩んでいる人も多い問題です。
洗い物を含む水仕事をする機会が多い主婦によく見られる為、「主婦湿疹」とも呼ばれていいます。
症状も人によって様々で、カサカサとした手荒れや重い場合は水泡ができ、ひどい痛みに苦しめられることも少なくありません。
人間の皮膚は薄い保護膜に覆われています。
毎日の水仕事や、界面活性剤の刺激でこの保護膜のバリア機能が低くなってしまい、その結果、かゆみや痛みが生じるようになるのです。
多くの人はアレルギー反応だと気づかず、放置してまた湿疹を繰り返してしまいます。
4 寒暖差アレルギー
気温の寒暖差によってもアレルギー反応が起こることがあるのです。
寒暖差アレルギーは、寒暖差が7度以上になると起こると言われています。
寒暖差による刺激を受けていると、自律神経の乱れが生じ、代謝が滞っていきます。
寒暖差アレルギーの症状は、くしゃみや鼻水などの一般的な反応が主です。
その他にも、寒暖刺激を受けた直後から数十分後に蕁麻疹が出てくるケースもあります。
寒暖差によって起こる蕁麻疹は、全身に広がってしまうと神経麻痺や呼吸困難を引き起こし、非常に危険な状態に陥る場合もあるのです。
寒暖差蕁麻疹の種類 ・手が冷たい状態で、暖かいお湯で洗い物をする(温熱蕁麻疹) ・手が暖かい状態で、冷たい水で洗い物をする(寒冷蕁麻疹)
蕁麻疹は、温熱と寒冷の2種類あります。
手とお湯または水の温度差が7度程度だと、蕁麻疹も起こりやすくなるようです。
洗い物をする際の寒暖による刺激を受けると、体内に作られたタンパク質が凝固してしまいます。
固まったタンパク質を排除しようとする働きと共に、「ヒスタミン」という物質が発生します。
この「ヒスタミン」こそが、かゆみの原因となる物質であり、かゆみと皮膚の炎症を引き起こす原因になるのです。
蕁麻疹は、お湯または水が触れた部分のみ症状が現れる「局所性のもの」と全身に症状が現れる「全身性のもの」の2つのタイプに分けられます。
5 その他の原因
ここまで、アレルギー反応を起こす可能性があるものについて説明してきました。
アレルギーではなくても、アレルギーと同じような反応が体に起こることがあります。
アレルギー以外でも起こり得る原因についても説明します。
血行不良
洗い物中は、基本的に立ちっぱなしで作業する人がほとんどでしょう。
短時間であれば、特に問題はありません。
ですが、長時間立っていると血行不良が起こってしまう可能性があります。
血行不良が起こると足の血が集まってしまい、皮膚にかゆみを感じ、時には発疹が起こることがあります。
洗い物が多い時には、この問題も起こることも少なくはないでしょう。
ストレス
洗い物が嫌いでストレスが溜まると思っている人は多いことでしょう。
料理や食材の買い出しは、用意をする段階の家事です。 用意をする家事は、後に食べる楽しみがありますよね。 しかし、洗い物は片付けの家事になり、その後ゆっくりできる時間を削ってやらなければならないものです。 ゆっくりできる時間を削るのは、イライラしてストレスが溜まってしまいますよね。
また、食べ物の残りがついたお皿や溜めた汚い水を触るのもストレスが溜まりますよね。
ストレスと言っても甘く見てはいけません。
ストレスが原因で、寒暖差アレルギーを引き起こすこともあるので、注意しましょう。
ここにも注意! 稀に、シンクやフライパンに使われているニッケルという材質によって、金属アレルギーを起こす人もいます。 ニッケルは耐久性が高く、温度変化にも強い材質である為、キッチンの周りで使われることが多い万能な材質です。 この記事で紹介したアレルギーの原因で当てはまるものがなかった場合は、金属アレルギーの可能性も疑ってみてください。
洗い物でアレルギー反応を起こさないようにするには?
洗い物で起こり得るアレルギーについて説明してきましたが、「どうすれば起こらないの?」と思いますよね。
なので、最後に洗い物中のアレルギーを防ぐ対処法について紹介します。
絶対に100%起こらないと断言できるものではなく、起こりにくくなることを目指した対処法になります。
絶対ではないですが、対処することで確率はグッと下がるので、是非参考にしてみてください。
1 シンクはいつも清潔にする
シンクに発生するカビの対策は、シンクを綺麗に保つことを心がけましょう。
気を付けるポイントは「除湿」です。
綺麗に掃除していても、シンクに水気が残ったまま放置していてはカビが生えてしまいます。
理想は、毎日シンクを使い終わったタイミングで掃除と除湿をすることです。
洗い物の際に飛び散った食べ物の残りかすと洗剤の泡は綺麗に落として、最後に水分を振り取るようにしましょう。
おすすめ商品 手間がかかるふき取りは、吸水スポンジを使うと楽ですよ。 水分を含んだスポンジは、絞って水気をきれば繰り返し使えてエコです。 サイズもコンパクトなので、シンクに置いておいても邪魔にならないのも嬉しいポイントです。
一見汚れていないように見えても、気づかないところからカビは発生してしまいます。 毎日の使用後リセットは大切な作業なので、大変ですが、是非やっておきましょう!
また、キッチンで使用するフキンや台拭き、スポンジは菌が非常に繁殖しやすいです。
繰り返し使っていると、発生した菌を広げてしまう危険性があります。
「まだ使えるかな?」と思わず、期間を決めるなどしてこまめに交換するようにしてくださいね。
シンクの黒い汚れを掃除する方法については、こちらの記事で詳しく書いています。
是非、参考にしてみてください。
2 食器用洗剤を変えてみる
アレルギーだけでなく、手荒れの原因にもなる界面活性剤成分は、食器用洗剤の見直しで対処することができます。
洗剤を選ぶ際に、天然由来の成分でできている洗剤を選びましょう。
おすすめは、石油系の界面活性剤や化学物質を使っていないものです。
おすすめ商品 サラヤのヤシノミ洗剤は、その名の通りヤシ由来の食器用洗剤です。 植物由来で、環境に優しいだけではなく、皮膚にも優しいという特徴があります。 皮膚刺激テストも実施済みなので、安心して使用することができる商品です。
3 なるべく水や洗剤に触れる機会を減らす
洗剤と水道水のようなアレルギーの原因となりそうなもの自体に触れる時間を短く工夫するのも良いですよ。
まずは、ゴム手袋をして洗い物をしてみてください。
ゴム手袋をすることで、洗剤と水道水に触れる機会を減らし、寒暖差を起こしにくくすることが可能です。
他にも、泡タイプの洗剤を使用するのもおすすめの方法です。
おすすめ商品 泡タイプの洗剤では、こちらがおすすめです。 あらかじめ汚れにスプレーしておくと、洗う時間を短縮することができます。 ごしごしこする時間も減るので、洗い物自体が楽になりますよ。 キュキュット 食器用洗剤 クリア泡スプレー 無香性 本体(300ml)
4 文明の利器に頼る
洗い物は絶対に手洗いしなければいけないというルールはありません!
「くしゃみがとまらない」、「肌が荒れて困る」など、洗い物にまつわる悩みは、便利なものを使って解決するのも方法の1つだと考えます。
具体的には、食器洗浄機を使うこと浄水器を使うことが挙げられます。
洗い物の悩みは、食器洗浄機に解決してもらいましょう。
洗い物の時間を任せてしまえることで、自由な時間も増やすことができます。
更に洗い物中に悩んでいたアレルギー反応にも、もう悩むこともなくなりますよ。
併せて浄水器を使うと、水道水の塩素を除去する働きが期待できます。
「もしかしてカルキアレルギーかも」と不安な人は、浄水器を使うと快適に過ごせるでしょう。
初期投資はどちらも必要ですが、その後の洗い物によるストレスが軽減されることを考えると、投資しても良いポイントではないでしょうか。
5 普段から自分で対策しよう
紹介してきた対策の他にも、手軽に普段から気を付けられることも2つあります。
1つ目は、適度な運動をすることです。
一見、「どう関係があるの?」と思いますよね。
実は、寒暖差アレルギーと筋量は関連があります。
筋肉が少ないと、体内で作られる熱量が少なくなってしまい、結果的に体温調整が上手くできません。
その結果、寒暖差に上手く適応できなくなってしまいます。
適度に運動をして、筋量をつけて寒暖差に強い体を作るように心がけましょう。
また、適度に運動することで、ストレスも発散できると更に良いですよ! 洗い物が長引きそうなときも、片足立ちや足踏みをしてみましょう。 血行不良になることも防げますよ。
2つ目は、保湿をすることです。
洗い物をすると、手が乾燥した感じするときありませんか?
手が荒れて、湿疹ができる前のカサカサすると感じたときから保湿を心がけておくことが大切ですよ。
おすすめ商品 おすすめは保湿効果が高い、尿素配合のハンドクリームです。 既に発疹やあり、手荒れしている人には、クリームタイプより軟膏の方が痛みを感じないはずです。 洗い物をしたら、これ以上悪化しないように保湿をしていきましょう。 atrix(アトリックス) 尿素10%クリームチューブ60g
私も、冬場は特に尿素配合のハンドクリームが手放せません。 洗い物をした後には必ず塗るようにしています。 炎症を起こしている人は、抗生物質が配合されているステロイドを処方してもらいましょう。 どちらにしてもなるべく、掻かないようにして触らないように気を付けましょうね。
手荒れ対策の仕方は、こちらの記事に詳しく書いてあります。
是非、参考にしてみてくださいね。
洗い物で起こるアレルギー反応には、確実な対策を!
この記事では、洗い物中に起こるアレルギー反応と対策について紹介しました。
・洗い物で使用する水や洗剤などが原因 ・寒暖差によるアレルギー反応 ・ストレスや血行不良による反応
この記事で紹介したアレルギー反応の原因は、様々なものがありました。
「いつも使っているものだし、関係ある訳がない」と考えずに、不調を感じた場合にはすぐ洗い物で使用しているものを見直してみてください。
放置しないで、早めの原因究明に努めてみましょう。
少しでも洗い物中に悩む人が減ることを祈っています。